こちらは終了致しました。
かつての中津は、ど真ん中を蛇行した中津川が流れる村でした。それが開削されて新淀川になり、その南岸の町に変ぼうしました。梅田貨物線の隧道をくぐると、そこは大都会の喧騒を離れた別世界で、淀川鉄橋に向けては地下鉄も飛び出してきます。ここで生まれ育ったのが画家佐伯祐三と劇作家森本薫。奇しくも二人とも30歳過ぎで夭折してしまいます。
佐伯祐三は今から117年前に、浄土真宗房崎山光徳寺の次男として生まれました。少年祐三はプルシャンブルーとセピア色がきつい暗い調子の水彩画をよく描いていました。これは亡くなるまで変わらぬ特徴になりました。淀川に面した中津の町と寺院育ちが、少年の心に何を宿したのでしょう。東京美術学校時代に学生結婚した画家の池田米子と憧れのパリに渡って、口惜しくも病に倒れた祐三の墓は、今も光徳寺の墓地に佇んでいます。
佐伯祐三より14歳年少の森本薫は、現在の南蛮文化館の南側あたりに生まれました。旧制北野中学校から第三高等学校(現京都大学)に進学し、織田作之助など文科学生の憧れだった劇作家を志します。京都帝大に進学してすぐ胸部疾患のために療養生活を送る羽目になりますが、その間に書いた戯曲によって新進劇作家になりました。26歳で女優吉川和歌子と結婚して上京し、文学座に入座します。昭和20年には杉村春子のために『女の一生』を書き上げ、4月に初演しましたが、結核に倒れ、翌年34歳で逝去しました。中津公園には文学碑が建てられています。燃え尽きて死地に旅立った二人を育てた町に、画家を、劇作家を夢見た少年の足跡をたどります。
*どなたでも事前の申込みナシに自由に参加できます。
*集合場所・集合時間など、詳しくは事務局(電話:06-6775-1567 Fax:06-6775-1568)へ
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参加費 | 会員=900円 /会員同伴の18歳以下は600円(証明書提示) [資料代、会場費、拝観志納料、保険料等を含む] 一般(会員外)=1200円/同伴の18歳以下は900円(証明書提示) [上記、資料代、拝観料、会場費、保険料等を含む] |
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その他 | 雨天も実施。 *午前7時に大雨洪水警報発表の際は中止 お弁当、お茶を携行してください。 参加者の不測の事故につきましては、応急の処置以外の責任は負いかねます。 |