関西文学散歩 カルチャーウォーキング 詳細

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2019.11.22 【報告】
第551回
~モラエスが見た日本の第一印象と神戸市立博物館~
2019年11月10日(日)終了 <池内洋記>
JR神戸駅にて集合
湊川神社

天気:晴 参加人数:45名

 11月10日は、令和天皇の祝賀パレードが、東京で行われ、秋晴れの、素晴らしい日でした。神戸駅に降り立つと、駅構内に流れるエルビス・プレスリーの「ラブミーテンダー」の曲が、旅人を、歓迎していました。後ほど見学する神戸ハーバーランドにプレスリーの銅像があるからと、いうことでした。

 駅の北側に鎮座する湊川神社が最初の訪問地です。1692年、水戸黄門(徳川光圀)が建立した「嗚呼忠臣楠子之墓」と記した石碑が正門のすぐ東側にありました。その楠木正成は、1336年5月25日、湊川の地で足利尊氏と戦い殉死しました。水戸学者によって楠木正成は理想の勤皇家として崇敬され、幕末には、維新志士らによって祭祀されるようになり、彼らの熱烈な崇敬心は国家による楠社創建を求めるに至ったのです。

 明治天皇は大楠公の忠義を後世に伝えるため、神社の創建を命じ、明治5年に湊川神社は完成したそうです。その湊川神社は、七五三のお詣りで、賑わっていました。たくさんの屋台の出店や、猿回しの演技もありました。

 アステップ神戸で、横井先生の講演を聞いたのち、お天気も良いので神戸ハーバーランドで昼食にしようということになり、まずはプレスリーの銅像を見学しました。昼食後、海岸縁りを巡って鈴木商店モニュメントを見学。鈴木商店は、台湾の樟脳の商いなどで発展して番頭の金子直吉の手腕により、三井、三菱と対抗するような大会社になりました。全盛期には、スエズ運河を航行する船の一割は鈴木の船とも言われたそうです。しかしながら大正7年に起こった米騒動で、新聞によるフェイクニュースの扇動で、鈴木商店が、米を売り惜しみしていると誤解した民衆に焼き打ちされ、第一次世界大戦後の反動不況や、関東大震災後、発行された震災手形の影響により、昭和2年4月に事業停止、会社清算に追い込まれました。鈴木商店の創業時代の社員たちは、後に双日、神戸製鋼、帝人、サッポロビール、IHIなどを創始し、現在でも活躍しています。さて、その後は、本日のメインコース・旧居留地を巡ります。

 

 ≪全文は上記PDFファイルをご覧ください≫

 

テキスト:新田次郎・藤原正彦『孤愁 (サウダ—デ)』(文春文庫)

コース:JR神戸駅─湊川神社─アステップ神戸(講演)―神戸ハーバーランド(プレスリー銅像など)─鈴木商店モニュメント─旧居留地(ポルトガル領事館跡)─東遊園地(モラエス記念碑)―神戸市立博物館(観覧後、解散)

<報告:池内 洋>

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