こちらは終了致しました。
昭和11年(1936)に起きた「阿部定事件」を知っている人も少なくなりました。仲居だった定が、東京下町の待合で愛人を扼殺し、局部を切り取ったという衝撃的な事件でした。猟奇的とさえ言われた事件調書の写しを知人から密かに見せて貰った織田作之助は、題名を「妖婦」と決め、どうしても阿部定を主人公にした小説を書きたいと思い立ちます。しかし昭和20年頃で大戦の最中、前書が発禁処分を受けたこともあり、徒に時だけが過ぎました。ようやく書くチャンスが来たのは昭和21年。その頃、オダサクは結核に冒され、病床で連載の原稿を書き続けていました。そして22年1月10日に33歳で亡くなりますが、死後の同年3月に「妖婦」が遺構として未完のまま雑誌『風雪』発表されたのでした。
阿部定は釈放後、坂口安吾のインタビューに「織田作之助に書いて貰えていたら…」と語っていますが、女の激しい情念をオダサクならばどんな風に描いたのでしょうか。今回の文学散歩では「阿部定事件」を中心にして織田作之助を歩いてみます。
*どなたでも事前の申込みナシに自由に参加できます。
集合日時 | 平成25年5月12日(日) 午前10時 |
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集合場所 | 大阪地下鉄谷町線「谷町九丁目」駅・中央改札 |
コース | 「谷町九丁目」駅…生魂小学校…国際交流センター(講演:宮川康先生)…上汐公園…地下壕跡…大蓮寺(谷崎「春琴抄」取材の地)…国立文楽劇場…小出楢重生家跡…太左衛門橋…法善寺横丁…松竹座 (解散、最寄り駅は地下鉄「なんば」駅) |
参加費 | 会員=1300円 /会員同伴の18歳以下は1000円(証明書提示) <資料代、遍照寺拝観料、志納、保険料等を含む> 一般(会員外)=1600円<上記費用を含む> /一般同伴の18歳以下は1300円(証明書提示) |
その他 | 雨天も実施。お弁当、お茶を携行してください。 参加者の不測の事故につきましては、応急の処置以外の責任は負いかねます。 |