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2012.10.22 【報告】
第468回関西文学散歩
~チンチン電車と紀州街道で一寸法師のふる里へ~
2012年10月14日(日)終了 <天気:晴れ一時少雨 参加人数76名>
お祓い橋

 午前中はあっぱれの秋空で、恵美須町駅からチンチン電車に乗車。大阪と堺を結ぶので正式には阪堺電車で、チンチンと合図して走り出す。はじめてで楽しみにしていたが、貸切り乗車だったこともあり、当会案内人がそれこそガイドに早がわり。「まもなく<じゃりん子チエ>の舞台です~」などと沿線案内をしてくれた。

 阪堺線は旧紀州街道にほぼ沿っていて、住吉鳥居前駅で下車。ここからは旧街道を徒歩で南へ進む。「お祓い橋」は、住吉大神が航海の安全をお祓いされたことに由来するという。そして当地には、安立町に住む夫婦がこの大神に祈り、やっと子供が授かったという伝承があり、その子が一寸法師というのが物語のはじまり。

 寶林寺(ほうりんじ)記念会館では、南部ご住職が、一寸法師の誕生説話を前置きにして現代の<いじめ>に言及され、心に残るお話をして下さった。そして倉橋由美子の『大人のための残酷物語』の一寸法師の話は、ちょっとエッチに脚色もされていて、場内の笑いを誘う。

 霰(あられ)松原の風景が往古は広がっていたことを想像しながら、旧街道をさらに南へ下る。安立町商店街のアーケードには一寸法師のタペストリーなどが旗めき、薄日に変わった空の向こうに、大和川の堤が見えた。

 

テキスト:『御伽草子~一寸法師』、倉橋由美子『大人のための残酷物語~一寸法師の恋』

コース:恵美須町駅=<阪堺電車・乗車>=住吉鳥居前駅…住吉大社…お祓い橋…寶林寺…霰松原歌碑…一寸法師の町安立商店街…大和橋(解散)…阪堺我孫子道駅または南海住道駅

<報告:岩井よおこ>

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