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2021.08.11 【報告】
第568回
~津村記久子の大阪、大正区を歩く~
2021年7月11日(日)終了 <石元英雄記>
落合上渡船場(北津森側)
今月の作品

天気:晴れ 参加人数:34名

 7月に入り、関東や南九州などの洪水・土砂崩れといった情報に溢れ、日本列島は梅雨期の後半、「大雨」が日常だ。11日の大阪も雨か、と数日前まで心配したが、この日の朝は青空に白雲が流れ「初夏」の様なさわやか風が顔をなでる、気分のいい天気であった。
 緊急事態宣言が解除され、3月14日以来の「カルチャーウォーク」である。集合場所はJR芦原橋。34名が参集した。

■大正区に入る
 芦原駅は浪速区にある。早速、大正区に移動だ。南西方向に500㍍ほど歩き「落合上渡船場・北津守側」に着く。ほどなく向こう岸にいた舟が、木津川を渡りこちら側の艀に着岸。全員が乗り込み、一度に全員が大正区入りだ。(この渡し船の乗客定員は46名)
 大正区は、全体が運河(尻無川と木津川)に囲まれ、大阪港に開く三角州の街。大阪市のほぼ中央、西よりに位置し。嘗ては紡績工場が林立し「大大阪」や造船・鉄鋼の「阪神重工業地帯」の一翼を担った地区である。
 運河に囲まれているにもかかわらず、工場を行き来する船の水路を確保するため、橋が掛けられず隣街への移動は「渡船」であった。今も「渡し」が7カ所あるが、大方の人の移動手段は南北に伸びる府道173号線を運行している大阪シティバスである。バスの便は頻繁で、北の端の「JR環状線大正駅」と「大阪メトロ鶴鶴見緑地線大正駅」に接続している。
 因みに173号線は通称を「大正通り」というメインストリートで、区役所、警察署や図書館、体育館、広場などがこの通りに面し、昭和山と千島公園もここにある。

■昭和山に登る
「渡し」を下船して西に少し向かうと小高い緑地帯に着いた。「千島公園」である。
11時15分とお昼には早いが、今日は、この緑の中で昼食となった。
 円型に伸びる遊歩道を少し登ると「港の見える丘」とよばれる昭和山山頂だ。「港大橋」と「なみはや大橋」が眼前に現れる。昭和山の標高は33㍍。横浜や神戸の高台から観る「港」ほどの景観はないものの、眺め甲斐がある。
 公園西側正面の石碑の裏には「天保2年、安治川の川ざらい土をもって天保山を築き、出船入船の目標にするともに市民遊覧とした。これをみならい、139年後、地下鉄建設工事で出た残土で築いた山。昭和45年11月30日」とあった。

 

 ≪全文は上記PDFファイルをご覧ください≫

 

テキスト:津村記久子『エヴリシング・フロウズ』(文春文庫)

コース:JR「芦原橋」駅…落合上渡船場→<渡船>→落合下渡船場…昭和山・千鳥公園…小林公園…南恩加島天満宮…<メガネ橋・遠望>「大運橋通バス停」=JR大正駅

<報告:石元英雄>

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