郵送してもらった今回の集合案内に「京都駅には、実際のところ1番線は無く、他所ではあまり見かけない0番線が存在します。集合時にまず、それを確かめていただき改札を出て下さい」とあった。指示通りに駅舎のエスカレーターを下りると、そこには「0」のホーム表示。何度も行き来していた中央改札口前のホームだが、いやはや「気付いていなかった」。
受付場所へ行くと、手渡しのレジュメの数が足らなくなり、コンビニまでコピーをしに行ったとか。今日は京都鉄道博物館見学が組み込まれているせいか、西村京太郎人気か、いつもより参加者が多いようだ。それで、少し遅れて出発。先ずは電鉄事業発祥地の石碑だが、駅前の塩小路通りに面した角にあるとは知らなかった。つづいて新選組洛中最後の屋敷跡、道の神様である道祖神社、梅が枝の手水鉢、洛中の人形供養・粟嶋宮と、その前を歩いた事はある筈なのに「知らなかった」「気付かなかった」ところばかりで面白い。
あれよ、あれよと目から鱗のうちに梅小路公園の「緑の館」へ。雨の日のために、いつも講座室を借りてくれているが、今日は陽が降る天気で、クーラーが効いていてありがたい。しかし、30分ほどで使用時間が終了らしい。ミステリーの話を少し聞き、鉄道博物館入館希望者は団体割引料金で入れるらしく代用券を購入、昼食時間を節約したので90分強は優に見学できた。
4月にオープンしたばかりの博物館も楽しみだったが、後のコース、島原遊郭跡は一度は行ってみたいと思っていたスポットだった。揚屋だった「角屋」は当時の趣を残していまは記念館のようになっている、大門には緑の柳の枝垂れが色気を添え、「輪違屋」もまだ健在、異空間に迷い込んだような錯覚を覚えた。帰りの電車でゆっくりレジュメを読み直し、今日一日を反芻したが、島原での講師の一言! 江戸吉原は「花魁道中」ですが、島原は「太夫道中」で、言葉の意味・性格が違いますのでね……。うーん、なるほどと改めて説明を思い出した。
テキスト:西村京太郎『京都駅0番線ホームの危険な乗客たち』(河出文庫)
コース:JR京都駅…電鉄事業発祥地碑…道祖神社…宗徳寺(粟嶋堂)…緑の館(講演)…京都鉄道博
物館(入館自由:入館料960円<団体割引>は別途)…権現寺(ずし王身代わり地蔵)…島原
大門…平城京朱雀大路跡銘板…JR丹波口 (解散)
<報告:田添浩一>