こちらは終了致しました。
日本のミステリー小説は、フランスのボアゴベイ作『鉄仮面』を黒岩涙香が「萬朝報」に翻訳したのに始まります。涙香は16歳で土佐から大阪に出て大坂(大阪)英語学校(舎密局から英語学校、専門学校を経て第三高等学校)で英語を学びました。時に明治11年、この英語力が涙香の翻訳家としての才能のもとになりました。その涙香に影響を受けた江戸川乱歩は、大阪時事新報社に勤めていた時、守口の自宅で『D坂の殺人事件』を書きました。ミステリー作家の系譜には多くの大阪出身者が連なっていますが、織田作之助賞の選考委員でもある高村薫は東住吉区生まれで、ベストセラー作家の東野圭吾は生野区に生まれました。
その東野圭吾の『白夜行』の発端は布施駅近くの廃ビルでの殺人事件。母親を亡くした主人公の雪穂は、天王寺区「真光院町」に養女にもらわれ、ここから精華女子高に通います。上流階級の道を歩む雪穂の周りで重なる殺人事件、最初の事件の時効が迫る中、ついに真光院町の家の庭から白骨が発見されます。また、ミステリーでは見逃せないジャンルが浪花江戸期捕物帖。2012年度の第34回小説推理新人賞受賞の加瀬政広の新刊『天満明星池』は天満、四天王寺などを舞台にしていて痛快です。今回は、大阪ミステリー文学回廊を辿り、その系譜を辿ります。
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