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2018.10.26 【報告】
第538回
~謎多き継体天皇と摂津に存在する二つの御陵~
2018年10月14日(日)終了 <池内洋記>
JR摂津富田駅にて
今城塚古墳公園ー埴輪祭祀区

天気:晴れ 参加人数:72名

 10月14日、快晴。天気と気候が良いからか、それとも、古代史愛好家が多いせいなのか、今日の、カルチャーウオーキング参加者は、70名を超えていまいした。午前10時JR摂津富田駅に集合して、30分程歩くと、今城塚古墳公園へ到着しました。史跡今城塚古墳は、全長約350m、全幅約340mにおよぶ、淀川流域では最大級の前方後円墳です。531年に没した第26代継体天皇の真の陵墓と、考えられています。「考えられています」という、曖昧な表現をするのは、近くに宮内庁が認める継体天皇陵があるからです。私の頭のなかには「?」マークが、点滅したのでした。そこで、講師の田中先生に、お聞きしたところ歴史学者と宮内庁の間で、見解の不一致があるようでした。

 それはともかく、今城塚古墳の周囲には、二重の壕がめぐり、高さ1.7mの日本最大の家形埴輪をはじめ、武人や力士、巫女、馬や鶏の埴輪などが発掘され、また北側内堤から見つかった埴輪祭祀区(はにわさいしく)は、大王陵での祭祀の様子を伝えるものとして注目されています。今城塚の名前の由来は、古墳の墳丘や壕を、戦国時代に城砦として使ったことによるものだそうです。

 今城塚古代歴史館では係員の方に展示品の説明をしていただきました。展示物では藤原鎌足の大職冠の冠とビーズ玉の枕が見ものの一つで、その説明によると、藤原鎌足の領地が当地三嶋にあり、晩年に三嶋に住んでお墓(阿武山古墳)もあるそうです。また、公園の方は複製品でしたが、ここには実際の埴輪もたくさん展示してあり、興味深いものがありました。大きな石をくりぬいた立派な柩や、組み立て式の石の柩など――継体天皇が埋葬されていたと思われる――が展示してありました。

 今城塚古墳公園で、昼食となりました。日陰を探して、持ってきた弁当を食べました。野外で弁当を食べるのは久しぶりです。通常は雨の心配もあり、会場を借りて屋内で食べますが、雨でなければピクニック気分でこれも良いなぁと思います。

 

 ≪全文は上記PDFファイルをご覧ください≫

 

テキスト:黒岩重吾『北風に起つ』(中公文庫)、水谷千秋『謎の大王 継体天皇』(文春新書)

コース:JR「摂津冨田」駅(集合)―今城塚古代歴史館<常設展示は地震の影響で一部>―今城塚古墳公園―新池ハニワ工場公園―土室―太田茶臼山古墳(宮内庁治定継体天皇陵)―女九神社(めくじんじゃ)―「摂津冨田」駅(解散)

<報告:池内洋>

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