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2020.11.17 【報告】
第561回
~新しい一万円札の肖像になる渋沢栄一と大阪~
2020年11月8日(日)終了 <石元英雄記>
小集会室
屋根の上の神像

天気:晴れ 参加人数:47名

■渋沢栄一って・・・
 渋沢栄一は「関西人にとってはもう一つよく分らない、馴染みのない人物では?」という我々関西人の心を見透かしたような横井先生の観測に納得だ。その上で「本日は、その渋沢栄一事始めといいましょうか……」と、「武州血洗島の一農夫」で貫き通したという渋沢像に迫ってみる試みが、今回の眼目の一つである。
 来年のNHK大河『青天を衝け』を意識されていることであろうが、時を得たテーマだと思う。城山三郎の作品タイトル『雄気堂々』は、彼が好んで愛唱した「雄気堂々、斗牛(とぎゅう)を貫く……」という漢詩から取られたものということだ。
 僕は最近『日本経済学新論―渋沢栄一から下村治まで』(中野剛志著・2020/5/10第1刷)を読み、渋沢の実践主義と国民主義について、ある程度理解したつもりであるが、もう忘却の彼方……。そして本日のテキスト『雄気堂々』は上巻しか読み終えていない。
 そのような状況で参加した。

■大阪市立中央公会堂に集合し、講義
 最寄り駅は大阪メトロの地下鉄淀屋橋駅だが、集合受付は、大阪市立中央公会堂3階の「小集会室」となっていて、案内には簡単な道順マップが添付されていた。公会堂まで、御堂筋を挟んだ西側にある日本銀行大阪支店の庁舎を見ながら、中之島公園を土佐堀川沿いに右に折れ、中央公会堂へと急ぐ。エレベータ-を利用し、小集会室の入り口で受付を済ませた後、横井先生のお話は始まった。
 レジュメに沿って、①渋沢栄一の生い立ち②彼の日本経済における功績(銀行の開業など)並びに公会堂の設立の経緯とその時の渋沢の貢献③午後から見学する「難波橋」から「綿業会館」に至るコースポイントの概要説明などの内容で、1時間ばかりの講演だった。
 小集会室のこの部屋は建設当時のままの佇まいとのことだ。温かな木の質感に包まれた、心和むノスタルジックな雰囲気が醸し出され、全体が端正で極めて居心地がいい。このような贅沢な雰囲気の中でお話をきくことなど滅多にないことだと思うが、大阪文学振興会の行事ならではのことだと納得する。

 

 ≪全文は上記PDFファイルをご覧ください≫

 

テキスト:佛次郎『激流』(徳間文庫)、城山三郎「雄気堂々」(上・下/新潮文庫)

コース:(淀屋橋駅)―大阪市立中央公会堂・小集会室<集合受付/講演>-難波橋―五代友厚銅像(大阪証券取引所正面)―「栴檀の木橋」南詰説明板―愛珠幼稚園(外観)―勝海舟寓居・海軍塾跡(専称寺跡)―綿業会館(外観見学)―地下鉄「本町」駅

<報告:石元英雄>

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